「うちの場合はどうしたら?」を
一緒に整理します
当社は、形式だけで終わらせず、運用できる形にすることを大切にしています。
選任・顧問のご相談も、49人以下向けの「ちょこっと産業医」も、まずは状況を伺うところから。お気軽にお問い合わせください。
衛生委員会は毎月1回以上の開催が義務とされていますが(労働安全衛生規則第23条)、「毎月の議題や講話テーマが思いつかない」「毎回同じような内容になってしまう」という困りごとをお持ちの担当者の方は多いのではないでしょうか。
かくいう私も衛生講話のテーマ選びの際、「毎年似たようなことを話しているな」と感じることはあります。実務上、大事なことは何度でも取り上げれば良いと思いますし、そうすることで定着してくるものです。ただ、そうであっても「少しマンネリ化してきたな」「新しいテーマを取り上げたい」と感じた時に、自分でも参照できるようなネタ帳があれば便利だなと思いました。この記事では、衛生委員会の議題や産業医講話のテーマを、季節・時季ごとに整理しました。衛生管理者や人事担当の方が、年間計画を立てるときや、翌月の議題に迷ったときに参照できる一覧として使っていただければ幸いです。
時季のテーマに入る前に、議題の組み立て方に触れておきます。衛生委員会の議題は、大きく3種類に分けられます。
① 定例報告 健康診断の実施状況、ストレスチェックの結果、長時間労働の状況、休職者の状況(個人が特定されない形で)、労災・ヒヤリハットの報告、職場巡視の結果など。毎回の土台になる部分です。
② 時季のテーマ 季節性のある健康課題や、その時期の行事(健診、ストレスチェック)に合わせたテーマ。本記事の中心です。
③ 年間を通じたテーマ メンタルヘルス、ハラスメント、生活習慣病など、時季を問わず扱える継続テーマ。
定例報告で職場の現状を共有し、時季に合った話題について学び、年間テーマを継続的に話し合う。これらを年間を通じ継続することが重要です。
各月に複数の候補を挙げています。自社の業種や職場の状況に合わせて選んでください。
時季を問わず、どの月にも充てられるテーマです。月別テーマと差し替えたり、定例の議題が少ない月に組み込んだりして使えます。
メンタルヘルス関連:セルフケアの基本(ストレスへの気づきと対処)、ラインケア(管理職向け)、アンガーマネジメント、睡眠の基礎知識、レジリエンス、マインドフルネス、休職者対応の基本、復職支援の流れ、ハラスメントとメンタルヘルスの関係、アサーティブコミュニケーション。
ハラスメント関連:パワーハラスメント防止の基本、カスタマーハラスメント対応(2026年10月から対策が義務化されます)、セクシュアルハラスメント・マタニティハラスメント、ハラスメント相談窓口の周知と利用方法。
生活習慣関連:運動習慣づくり、食生活と血糖・血圧・脂質、禁煙支援、飲酒の適量とアルコール依存、肥満とメタボリックシンドローム、健診結果の読み方、歯科保健と全身の健康。
身体の不調・作業関連:肩こり・腰痛の予防(デスクワーク対策・ストレッチ)、腰痛予防(介護・運搬などの重量物取扱い)、VDT作業と眼の疲労・ドライアイ、立ち仕事の下肢の負担、転倒災害の防止(職場の4S)、騒音・振動への対策、化学物質管理の基本。
制度・時事関連:治療と仕事の両立支援(2026年4月努力義務化)、高年齢労働者の安全衛生(同)、ストレスチェックの50人未満義務化(2028年見込み)、女性の健康課題(更年期・月経関連症状)、障害者雇用と合理的配慮、感染症のBCP(事業継続)、健康経営の取り組み、過重労働と面接指導の仕組み。
働き方・職場環境関連:テレワークの健康管理(運動不足・孤立・コミュニケーション)、仮眠と昼休みの過ごし方、職場の温熱環境・照度・換気、休憩スペースの活用、有給休暇の取得促進、勤務間インターバルの考え方。
年度初めに年間計画を作る
12ヶ月分の時季テーマを最初に割り付けておくと、毎月の議題選びに迷いません。3月の委員会で次年度の計画を審議する流れにすると、計画策定自体が議題になります。
産業医講話は10〜15分を目安に
長い講義より、時季のテーマを短く話して質疑に時間を取るほうが、委員会が活性化します。
自社のデータと組み合わせる
一般論の講話だけでなく、自社の健診結果の傾向、残業時間の推移、ストレスチェックの集団分析と組み合わせると、自分たちの職場の話として議論が深まります。
現場の声を議題にする
職場巡視で見つかった課題や、社員アンケートで挙がった困りごとを議題に上げると、現場に即した実践的な内容となります。
議事録を残し、社内に共有する
衛生委員会の議事の概要は労働者への周知が求められています(規則第23条第3項)。掲示や社内ネットでの共有など、周知の仕方を決めておきます。
衛生委員会は、毎月、労使と産業医が一つのテーブルにつく、職場の健康を考える定例の場です。ややもすれば形式的になってしまいがちですが、今回の議題のネタ帳を手元に置いて、無理なく続けられる運用を作っていただければと思います。年間計画の立て方や講話のテーマ選びに迷うことがあれば、ぜひ産業医に相談してください。
合同会社こころデザイン研究所は、堺市を拠点に、堺市・大阪市・岸和田市・和泉市・高石市をはじめ大阪府下全域で産業医サービスを提供しています。代表は精神科専門医・精神保健指定医の資格を持つ産業医であり、標準的な産業医業務に加え、特にメンタルヘルス対応・休職復職支援を得意としています。
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産業医の選任に関するご相談から、衛生委員会の運営サポート、メンタルヘルス対応・復職判定まで、形式で終わらせない、運用できる産業保健体制の構築をお手伝いします。
また、49人以下の事業場にはちょこっと産業医として、スポット相談やオンライン対応も承っています。まだ50人には届かないが、相談できる産業医を確保しておきたい、という段階からでもお気軽にご連絡ください。
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医師/精神科専門医/精神保健指定医/産業医。2008年より精神科医として臨床・研究経験を重ね、2016年より産業医活動を開始。2022年に合同会社こころデザイン研究所を設立。堺市・大阪市を中心に、産業医サービス、健診後対応、メンタルヘルス支援、休職・復職支援などに取り組んでいます。